正一嗣漢張天師府正一嗣漢張天師府

25.張乾曜

二十五代天師の諱は乾曜、字は元光、張正随の長男である。人となりは物静かで寡黙、志を篤く持ち、自己の修養に励んだ。道を好み、祖天師の教法を守り掌った。

宋の仁宗は天師の評判を聞き、天聖八年庚午の年の五月に宮廷へ召し、昇天して仙人になる方法について尋ねた。天師は、「そのようなものは陛下の助けになりません。陛下がもし、素朴な姿勢で施政を簡素にできれば、陛下の志は清く明らかとなり、神気は調和を保ち、天下は平和に治まるでしょう!どうして仙人になる方法など考える必要があるでしょうか?」と答えた。帝は天師に賛同し、号を賜い「澄素先生」とした。また帝は、「そなたには何人の子がいるのか?」と尋ねたので、天師は、「長男は道を伝え、次男は儒学を修めております。」と答えた。そこで帝は、次男の張見素を将作監主簿に任じた。

八十五歳で羽化した。剣を仁福郷の樟埠曹家源に埋葬した。