八代天師の諱は迥、字は彦超、張回の長男である。幼い頃に道を成就した。容姿と才能に恵まれ、顎と頬には美しい髭を生やしていた。天師が街を歩けば人々はこぞって見つめた。天性の徳と誠の心によって教化した。的確に物事を判断し見分け、人々の貴賤・寿命を予言した。祈祷をお願いされると貴賤の別無く手抜きせず執り行い、その度に神の御利益があった。毎日のように諸階・諸品の経籙を靖室の中に安置し、厳かに香火を絶やすことなく奉じ、生涯を通じて怠らなかった。病人の邪鬼を祓うと容易く治癒したので、世の人々は天師を仰いで尊敬した。
斉の太祖から王宮に召されて道を訊ねられた。
九十歳で解化した。この日、珍しい香りが部屋に満ち、何ヶ月も消えなかった。