正一嗣漢張天師府正一嗣漢張天師府

7.張回

七代天師の諱は回、字は仲昌、張椒の長男である。初めて言葉を話した時、道とは何なのか周囲に訊ねたが誰も答えられなかったので、嘆き憂い失笑した。五歳の時、父の経籙を受け継ぎたいと言った。父は張回に、「幼い時は儒書を読むものだ。」と告げると、張回は、「祖天師の書を読まずに、他の書を読んで何ができるでしょうか?」と答えた。父の法を受け継ぎ、十歳で教団を継いだ。穀物を絶って暮らし、一日に数百里を移動できた。

後に青城山・鶴鳴山に住み、蜀の玉局観で羽化した。百歳であった。