正一嗣漢張天師府正一嗣漢張天師府

懺悔疏文

伏聞
伏して聞く、

造道成真蓋本過尤之寡
道を造し真を成すは蓋し過ち尤め寡なきを本とするも、

從生入死端由践履之乖
生より死に入る端は履践の乖くに由る。

性一縦則積甚丘山
性、一縦なれば則ち積もること丘山に甚しく、

心一悔則釈如冰雪
心、一悔なれば則ち釈かすこと冰雪の如し。

今拠
今拠りて、

日本国(住所)(道壇)
日本国(道士籙記載の住所・道壇名)、

臣(職称)(法名)稽首頓首
臣(道士籙記載の職称・法名)稽首・頓首し、

叩為修真滅罪事
叩きて修真・滅罪の事を為す。

恭請
恭みて請う、

列位神聖仙真、祖天師、創教師真、歴代天師座前
列位の神聖なる仙真・祖天師・創教師真・歴代天師の座前にて、

虔備香茶酒醴
虔みて香茶・酒醴を備え、

至心上献
至心に献上し、

虔誠懺悔
虔みて誠に懺悔す。

(懺悔)

臣窃念
臣、窃かに念うに、

自従無始至於有生
自ら無始より有生に至るまで、

縦一心以妄作
一心を縦にし妄りに作すを以て、

致百罪而倶罹
百罪を致すこと倶に罹うるも、

不敢覆蔵而自隠
敢えて覆蔵・自隠せず、

悉皆首露以力陳
悉く皆首し露わし力め陳ぶを以てす。

望聖衿憐
望むらくは聖の衿憐、

十悪五逆随跪拝以消除
十悪五逆の跪拝に随い消除せしめ、

三業六塵逐称揚而洗滌
三業六塵の称揚に逐いて洗滌せしめ、

庶沐慈悲
庶の慈悲を沐せしめ、

特垂原赦
特に原赦を垂れんことを。

伏願
伏して願わくば、

万目千條之罪
万目千條の罪、

言下立消
言下に立ち消え、

多生歴劫之愆
多生歴劫の愆ち、

道前咸滅
道前に咸く滅し、

修真慕道
真を修め道を慕うこと、

與道合真
道と真に合わんことを。

謹疏
謹みて疏す、

天運 年 月 日

微臣(法名)俯伏百拝疏
微臣(道士籙記載の法名)俯伏・百拝し疏す。